SBAバレエ研修ツアーでは、年齢に応じて現地の生徒たちのクラスに一人ひとり日本から連れて行った研修生を入れて、現地の生徒たちと一緒に本格的なレッスンを受けさせています。
日本では、ほかにロシア・ベラルーシへのバレエ研修ツアーをやっているスタジオはほとんどありませんし、旅行会社主催の一般募集の海外レッスン・ツアーは数多くありますが、それらの大部分のツアーでは、日本から行った生徒たちのグループだけでレッスンを受けています。
現地の生徒と一緒のクラスで全く同じ条件でレッスンを受けるのではなく、日本人だけでレッスンを受けるのであれば、日本で外国人の先生の講習会を1週間受けるのと全く変わりませんね。それでは本当の研修にはなりません。
ところで、SBAバレエ研修ツアーの時期がなぜ、春休み、夏休みや冬休みでなく、「2月」なのか?というと、下記のような理由があるからです。
1)日本の冬休み(12月下旬~1月上旬):
ワガノワ・バレエ・アカデミーやベラルーシ国立舞踊学校では、マリインスキー劇場、ベラルーシ国立ボリショイ劇場で「くるみ割り人形」の学校公演が3~4回、ありますので、学校全体の授業は、そのためのリハーサルに重点が置かれます。
2)1月中旬~下旬の2週間:
ワガノワ・バレエ・アカデミーとベラルーシ国立舞踊学校は冬休みになります。
3)日本の春休み(3月下旬~4月上旬):
ワガノア・バレエ・アカデミーやベラルーシ国立舞踊学校は9月が新学期、翌年6月は学年末で進級・卒業の時期ですから、この頃になると、すべての学年の授業は、試験のためのレッスンプログラムに重点がおかれるので、短期の研修生の受け入れは困難です。
(ある旅行会社などは、この時期に「短期留学」と称して10日間のレッスン・ツアー(レッスンは1週間)をやっていましたが、日本から行くグループの参加者のみをワガノワ・バレエ・アカデミーやベラルーシ国立舞踊学校の先生たちが教える、というだけのことですから、日本の春休みの時期でも受け入れてもらえたのです。)
4)日本の夏休み(7月下旬~8月):
ロシアやベラルーシの学校は、7月~8月の2か月間は夏休みです。あるバレエスタジオは「ベラルーシ共和国国立舞踊学校短期留学・研修ツアー」と称して、8月下旬にツアーを実施していたようですが、この時期は、学校は夏休みですから、現地の学校には生徒はいませんし、日本から行ったツアーの参加者たちだけでレッスンを受けていました。また、7~8月は劇場も休みですからバレエ鑑賞の機会もありません。
以上のような事情がありますので、学校の冬休みが終わり、進級・卒業試験のプログラムによるレッスンが始まる前、つまり、2月上旬~中旬が、短期の研修生を現地の生徒と同じクラスに受け入れるには、ワガノワ・バレエ・アカデミーでもベラルーシ国立舞踊学校でも一番いい時期である、ということになるのです。